高橋杏璃
有事や大規模災害時に招集される「予備自衛官」らに、金髪やピアスを禁じる必要はあるか――。有識者らが国の予算執行のあり方を検証する22日の行政事業レビューで、なり手が不足する予備自衛官をめぐり、そんな議論が交わされた。
普段は会社などに勤めながら、訓練を受けて有事に備える予備自衛官は昨年度は約3万3千人、定員充足率は69・6%だった。この10年の充足率は7割前後にとどまる。22日に防衛省であったレビューでは、中田るみ子・協和キリン社外取締役が、自衛官らの髪形や髪色、タトゥー、ピアスを制限することについて質問。「自衛官の場合は見直しの議論が行われているが、予備自衛官はどうなっているのか。金髪でも(災害派遣先で)援助している働きぶりで評価すべきではないか」と、防衛省の見解をただした。
防衛省の担当者は「厳しい規律が求められる自衛隊で認めていいのかという意見も根強くある一方、若者の意識、外の世界が変わっているのも事実だ」と説明。「規律に悪影響を及ぼさないように取り入れることは可能なのか検討したい」との考えを示した。(高橋杏璃)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル